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きみの夢をぼくにも見せて

とある若手俳優オタクの雑録

“俳優”と“若手俳優”のはなし

「若手」という言葉が嫌いです。
「世間的知名度が低い」と暗に言われている気がするからです。

でも私は若手俳優のオタクをしています。
推しは世間的に知名度が低いと思っているからです。
推しのことを一般人に説明する際に語れる作品が片手で足りるほどしかありません。どれも2.5作品で、舞台としての知名度もそれなりにありますが、原作がとにかく有名で「そういうメディアミックスもしてたんだ」と思われることも少なくないです。
私は2.5作品も好きなのですがそれと同じくらい舞台のために作られた作品も好きです。でも一般人との会話ではそんなこと言ってられないので、傍から見ると私はイケメンたちが奇抜な格好をしているのを観るのが好きな人という認識をされているのかもしれません。
現在、一般人にも広く知られている、舞台を中心として活躍している若手俳優ってどれだけいるのでしょうか。

それとはまた別で、私は“俳優”と“若手俳優”は別の職業だと思っています。
この私の観点から言って推しは“俳優”ではなく“若手俳優”です。
よく「若手俳優にアイドルと同じ対応を求めるな」とか「若手俳優がドル売りされるのが嫌い」という意見を見ますが、私は俳優と比べて高水準のファンサービスも含めて若手俳優という仕事だと思っています。(だってそうじゃなきゃ芝居の上手い推しはもっと売れているはず、っていうのが本心です)
もちろん舞台に立ってお芝居をすることがメインの仕事ですが、ステージから降りたあとでも、ファンからプレゼントされた服を着用した自撮りをSNSに上げたり、恋人がいないもしくは女性に疎いという風に振る舞ったりと、「若手俳優」というイメージを守り続けるのも仕事のひとつではないかと思います。
ステージから降りたあとの姿も重要視されている若手俳優も多いのではないでしょうか。
平均的な男性より身長が低く童顔の若手俳優には、いわゆる「ショタキャラ」のようなイメージを求められますし、ガタイがよく男らしい顔つきの若手俳優は「硬派」じゃなきゃいけない。
マンガやアニメなどではキャラデザと性格が一致することが多いと思いますが、実際の人間はそうではありません。しかし若手俳優も本来の性格は異なるかもしれないのに、ビジュアルから期待するイメージを押し付けてしまう部分があるかと思います。

煙草は吸わない、女性の話題は以ての外、未だに男同士でつるむのが楽しい、稽古には一生懸命で、ちょっとお茶目なところもあるけどお芝居に関しては真面目でファン想い……。
私の考える「若手俳優」って潔癖すぎるくらいクリーンです。
稽古後に繁華街や合コンに行ったりしないし、男同士で遊びにと言いながら彼女や繋がりと一緒だったりしない。ファンの容姿や年齢で対応を変えないし、プレゼントは横流しせず大事に使い手紙もしっかり読んで宝物のように扱う。
カノバレやクズバレしたときに「プロ意識が足りない」と言われるように、実際はどうであれある種の偶像を守り抜くのも「若手俳優」の仕事です。

以前も書きましたが、推しは“若手俳優”ではなく“俳優”になりたかった人だと私は思っています。
年齢的に「若手」と言えるのは何歳まででしょうか。若さや瑞々しさというものはあっさりと消えてなくなってしまいます。
“若手俳優”はのしかかる責任は重いのにいとも容易く消費される生き物です。
女性に人気のスイーツで毎年毎年新しいものが紹介されるのを見ると、若い女性の消費スピードについて想像しやすいのではないでしょうか。
見た目がいいだけではただのSNS映えするスイーツです。
私は推しが“俳優”として輝ける日がくることを願っています。